五月人形の選び方2〜甲冑(鎧・兜) 

五月人形の選び方2〜甲冑(鎧・兜) 

【甲冑(鎧・兜)の歴史について】

端午の節句は甲冑を飾るのが本流とされており、お店でもお勧めしています。歴史をたどると、鎧や兜を飾ることは武家社会から生まれた風習で、身の安全を願って神社にお参りするときに、鎧や兜を奉納するしきたりがありました。鎧や兜を“戦争道具”と受け取る考えがありますが、武士にとっては自分の身を護る大切な道具であり、精神的な意味がある宝物だったのです。

江戸時代になると、この武家の風習と端午の節句が結びつき、庶民の間でも家の跡継ぎになる男の子が生まれると、お祝いの意味と同時に「身を守る」ことの象徴として鎧・兜を飾る文化が定着しました。したがって飾る鎧は実用的な鎧ではなく、見栄えを重視し観賞を目的とした作りになっているものが多いです。鎧はその製法で大きく分けて「京甲冑」と「江戸甲冑」の2種類があります。

京甲冑は、京都の貴族社会の中で生まれ発展してきたもので、金属を多用した煌びやかな雰囲気が特徴です。装飾金具や金箔を随所に施し、龍頭と呼ばれる前立てが兜の中心に取り付けられた京甲冑は、雄々しさと雅な気品を持ち合わせています。甲冑の中でも最高級クラスとして位置づけられています。細部まで品質にこだわったものをお探しの方にはお勧めです。

一方「江戸甲冑」とは武家社会の中で生まれ発展してきたもので、実戦用の甲冑をイメージして作られた重厚かつ力強い雰囲気が特徴です。装飾的要素の強い京甲冑と比べると質素で落ち着いていますが、甲州印伝皮を使用した吹返しや漆で塗り固めた和紙小札など、シンプルの中に洗練された美しさがあり、風合いの中に芸術性の高さがうかがえます。古風で渋いお飾りをお探しの方にお勧めしています。

その他にも近年は「戦国武将甲冑」が増えています。上杉謙信と伊達政宗が一般的ですが、織田信長、真田幸村、徳川家康など有名武将たちの甲冑も人気です。各武将のアイコンとなっている鎧・兜を再現したものですので、それぞれの個性が伺えてどれも興味深いです。好きな武将で選んだり、こんな子に育ってほしいというイメージに重ねて武将で選んだりするのも面白いと思います。